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2018年4月10日火曜日

【保護者向け】理容室、美容室に行けない子どもがいる保護者の方へ

発達障害のある子どもの中に。感覚過敏のため理容室、美容室に行けない子どもがいます。吃音のある子どもの中にもいるかもしれません。吃音のある子ども、大人にも感覚過敏がある場合もわかっています。


頭を触られる。
髪の毛に触られる。
ハサミが顔や頭皮に触れたときに嫌な感覚になる。
バリカンの音、ドライヤーの音に過敏。
髪の毛を切るというその流れが、工程が見える化されていなくて不安になってしまう。
美容室、理容室で泣き叫ぶ、暴れる、逃げてしまう。
暴れた時にハサミで怪我をするかもしれない。

発達障害のある子どもの中には、安心して髪の毛を切ることができない場合があるのです。

そして、その状態に困ってしまう。深刻なダメージを受けるお母さん、お父さん、家族がいます。理容室、美容室で起きたトラブル。他のお客さんやお店の人に謝る謝る。もう、お店にいけない。子どもが就寝中にこっそり髪の毛を切る。変な髪形になってしまう。髪型を誰かに指摘されからかいにあう。保護者が「しっかり育児していないのでは?」という外部の評価を受ける…。保護者がまいってしまう。

そんな中、誕生したプロジェクトがあったといいます。



―――発達障害のある子どもが安心安全な場所で、髪の毛を切るために、そらいろプロジェクトの取組

http://www.sora-pro.jp/index.html


京都に本部がある「そらいろプロジェクト」は理美容師さんが、普段、お子さんが生活拠点にしている場所に出張して髪の毛を切ってくれます。理美容室ではなく、出張してくれる。支援学校・児童館・幼児園・自宅などに来てくれる。

しかも、髪の毛を切る工程の見える化を行い。お子さんの不安。何をされるかわからない不安などを解消します。

そして髪の毛を切ることはどういうこと? という部分から切り終わるまでをサポートしてくれるのです。そして、徐々に髪の毛を切る行為を受け入れていき。最終的に理美容室に来れるといいねという流れになります。

これからもどんどん全国各地に賛同する理美容室が理美容師が増えていくと嬉しいですね。


2018年2月9日金曜日

世界自閉症啓発デー2018のポスターなどが公開される 吃音やトゥレット症候群も説明に明記!

2018年4月の世界自閉症啓発デー、ホームページが更新されています。
http://www.worldautismawarenessday.jp/htdocs/index.php?action=pages_view_main&page_id=13

世界自閉症啓発デーは国連が定めた世界共通の啓発の日です。

日本では厚生労働省、(埼玉の国リハセンター内部にある)発達障害情報・支援センター、一般社団法人日本自閉症協会が主催。文部科学省、国立特別支援教育総合研究所、全日本自閉症支援者協会、日本自閉症スペクトラム学会、日本発達障害ネットワーク、発達障害者支援センター全国連絡協議会、全国情緒障害教育研究会、全国児童発達支援協議会、自閉症児者を家族にもつ医師・歯科医師の会が共催する啓発の日となっています。

TwitterやFacebook、インスタグラムなどで「#world autismawareness day」、「#autism」、「#autismawareness」などハッシュタグが利用され世界中が1つになる日です。東京だと例年、東京タワー、渋谷、表参道などで啓発が行われます。2018年は平日ということもあり東京タワーのみで開催されるとのことです。
渋谷や東京タワーは海外からの旅行者も多く、青いものを身に着けていると、 autismawareness dayとすぐに反応してくれることがとても驚きます。



今年の啓発はセサミ・ストリートのジュリアが中心になっています
自閉症があるキャラクターです。

ポスター用、チラシ用、リーフレットが公開されました。
みなさんの手元にも届きやすい
チラシ用では『発達障害とは、自閉症およびアスペルガー症候群その他広汎性発達障害、学習障害(読字障害や書字障害を含む)、注意欠陥多動性障害、その他これに類する脳機能の障害であって、その症状が通常低年齢において発現するもの(トゥレット症候群や吃音を含む)です。知的障害を伴っている場合もあります』と明記されています。


しっかりと吃音が発達障害の中に含まれていることが説明されています。
吃音は発達障害ではない。
吃音を発達障害にするな!
吃音は精神障害ではない!
吃音が精神障害者保健福祉手帳の交付対象だなんて許さない!
あんな人達と一緒にしないで!
という吃音至上主義が2017年に広く知れ渡りました。
とても悲しい出来事でした。

吃音業界の吃音至上主義はこのように日本自閉症協会のホームページにある掲示板でも取り上げられています。掲示板の内容からは悲しみや怒り、辛さが読み取れます。一方で、それでも吃音のある人には差別をしない人もいるかもしれないというメッセージもあるのがせめてもの救いかと思います。
http://www.autism.or.jp/cgi-bin/wforum/wforum.cgi?mode=allread&no=3039&page=15


「吃音を知ってください。吃音を知ってほしい」
こんなメッセージが吃音業界から、とても頻繁に聞こえてきます。10月22日には吃音啓発の日があります。しかし吃音のある人、その家族、支援者、医療従事者、言語聴覚士、教員などは「吃音のある人以外の人のことを知ろう」としているのでしょうか?

それとも「あんな人達と一緒にしないで! あんな人達と同じ枠にしないで! あんな人達が使う精神障害者保健福祉手帳を吃音者が使うなんて絶対に受け入れないぞ!」なんて考えている、心に秘めている、内なる植松が潜んでいる人が多いのではないかと思います。


「吃音を知ってください。吃音を知ってほしい」
こういった吃音の啓発活動をすることは素晴らしいことです。
しかし、一方で、吃音以外のことを知っているのか?
吃音以外のことを差別していないか?
吃音はあんな人や彼ら、彼女らよりも偉い、優れている、優位である。一緒にされたくない。そんな気持ちが心にある状態で

「吃音を知ってください。吃音を知ってほしい。吃音をわかってほしい」
と社会に叫んでも全く意味がないと思います。

その影響なのか?世界自閉症啓発デー2018・シンポジウム 2018年4月7日(土) 開催のプログラムには「NHK厚生文化事業団」の障害福祉賞受賞者を表彰する部分がありません。2017年のシンポジウムではNHK厚生文化事業団障害福祉賞受賞者の紹介や家族の紹介やメッセージ代読がありました。2018年のシンポジウムには吃音至上主義の波紋が広がり大きな影を落としていることがわかります。もしも吃音至上主義が正しければ、4月7日のシンポジウムにも招待されるはずなのです。
不思議ですよね。招待されないなんて本当に不思議です。

※今年のシンポジウム案内
http://www.worldautismawarenessday.jp/htdocs/index.php?action=pages_view_main&page_id=166

こういった、吃音者はマイノリティや他の社会的障壁がある人とは違う!一緒にするな!精神障害者保健福祉手帳を交付されることは許さない!吃音は精神や発達とは違うぞ!
この価値観のウラには。普段の日常から、学校や職場にて精神障害の人、発達障害の人に対して「負のイメージ、見下すイメージ、一緒にされたくない、一緒にいたくない、かわいそうな人達」などの気持ちや価値観があるのだろうと思います。


こういったことがこれから日本社会から無くなっていくこと。
それを心より祈っています。
いろいろな人が一緒に、まぜこぜになれる社会がいつの日か本当に来ることを願っています。




2017年5月30日火曜日

【他記事紹介】発達障害でNHK記者をクビになった私が思う、NHKの「発達障害プロジェクト」

インターネット上でこのようなブログ記事を読みました。
とても気になりましたので筆者のブログでも一部紹介します。
発達障害をカミングアウトしただけで退職に追い込まれる。
吃ればアウトの吃音はどうなるのでしょうか?ととても心配です。
吃音もこういった事例が今後出てくるのではないでしょうか?





記事本体はコチラ

発達障害でNHK記者をクビになった私が思う、NHKの「発達障害プロジェクト」
みーしぇる (id:tomomieshel)
発達障害じゃだめなの?発達障害で幼いころから感じてきたことを、これからいろいろ綴っていきたいと思います/1982年静岡県浜松市生まれ。2005年、早稲田大学卒業後、読売新聞記者。2014年、地域おこし協力隊兼フリージャーナリストを経て、16年からNHK記者、今年4月退職。著書に「八幡平への恋文」(岩手復興書店)

という人が書いたブログです。

内容は2017年現在、NHKで発達障害プロジェクトが局全体で放送されていますが。
みーしぇるさんは発達障害当事者ということを職場のNHKに伝えたら、退職に追い込まれたという記事でした。


上司「障害者だから記者の仕事はムリ」私「ちょっ……」

NHK秋田放送局の上司から、発達障害であることを理由に契約の終了を言い渡されたのは、今年2月のことでした。
会議室に呼び出され、「これからもこの仕事を続けていきたいですか?」と聞かれ、私は「もちろん、続けていきたいです」と答えました。
だけど上司からは、要点をかいつまむと「障害をかかえながら、記者の仕事は担えないと考える。よって契約更新はなしです、以上です」てなかんじで伝えて去られ、その判断はその後、何度もの話し合いの場を重ねても、覆ることはありませんでした。1年にも満たない、あっけないNHKでの仕事、なんだったのかなあと思いつつ、先月末、私は自ら退職願を出し、その日に受理されました。

発達障害を打ち明けたがために……
雇い止めのきっかけは、昨年9月、直属の上司に、社員と同一労働を当たり前のように強いられながらのオーバーワークな勤務体制について相談をしたものの、関係が悪化し、その後、いろいろと追い詰められた末に、発達障害であることなど自分のすべてをもう洗いざらいなんでも会社に話さざるをえないところにまでいってしまって問題が拡大してしてしまったところに、端を発していると私は解釈しています。

私は、10年弱の読売新聞の記者、フリーのジャーナリストなどを経て、昨年4月から「地域型雇用記者」という形態の契約社員として、NHK秋田放送局管内にある横手報道室というところで働き始めました。
報道室、といってもおそらく多くの人が想像するのとはちがう、木造アパートの1室が拠点です。
駐在のようなイメージでしょうか。カバー範囲の県南地域を、おそらく全国どこの報道室記者も一緒でしょうが、取材だけでなく、カメラと三脚を自ら持って映像を撮って伝送して、という作業を、1人で行います。
報道室、といっても他社のように支局長と複数の記者がいるわけでもなく、すべて一人で担います。

2017年5月25日木曜日

吃音がある子どもが生まれたのは両親に責任があるのか? あると言えばあるし、無いと言えば無い

吃音の原因。
例えば、子どもが吃音になったのは「母親の育て方のせい。母親の育児がなっていない」などという昭和時代の価値観が未だにはびこっている。

この母親の育て方、父親の育て方のせい、祖父母の育て方のせいというのは2017年現在否定されている。

しかし、問題は遺伝や環境の視点から見て考えた場合である。
吃音や発達障害のある子どもが生まれた場合、現在エビデンスがある情報としては「遺伝7割、環境3割」とか「遺伝6割、環境4割」などと言われる。吃音に限って言えば前者のほうが菊池良和医師の書籍でも紹介されている。(エビデンスに基づいた吃音支援入門 学苑社 14ページ)

ここで大きな問題は遺伝といえば、父方、母方、または両方に吃音の遺伝子があったのですね。となると父方か母方、もしくは両方の親戚縁者にも吃音者がいるかもしれないね。と理解できることである。


次に「環境」という言葉である。
実はこの環境というのは、母親の胎内で成長する時期、周産期医療と呼ばれる時期のことである。もしかすると父親の精子の劣化というものも今後データがでてくるかもしれない。不妊の原因が父にあったという話も週刊誌やお昼のワイドショーなどで報道されている。吃音業界では「環境」が勘違いされており、赤ちゃんとしてこの世に産声をあげてから成長する環境のことと思われている点である。もちろんその考えも間違ってはいないのだが―。


発達障害児者の就労移行支援事業や放課後デイサービスを行っている株式会社kaienのホームページから引用する。これがわかりやすい。
http://www.kaien-lab.com/aboutdd/definition/

「遺伝+環境要因」が現在の主流な説

 特に自閉症スペクトラムについてはDNAレベルの研究が進んでいます。それによると遺伝子ですべてが説明できるわけではないが、大きく遺伝要因が関与していることがわかってきました。

 発達障害に関連する遺伝子は200とも400ともいわれますが、発症までのメカニズムはまだわかっていません。例えば自閉症の兄弟がいる場合、もう一人も自閉症である場合は発症率が高まるという研究結果が出ています。ただし遺伝子がまったく一緒のはずの一卵性双生児の場合でも、一人だけが発達障害の傾向がみられることもあります。つまり遺伝要因以外にも原因が考えられるということです。
 環境要因の仮説として環境要因があげられます。親の年齢、出産時の合併症、妊娠時の食事、汚染からの影響などが考えられています。今後、遺伝要因と環境要因がどのように絡んで発症に至るのかが徐々に解明されていくと思われます。
 何よりも重要なのは発達障害は先天的(生前)であり、後天的(生後)の要因ではないこと。また先天的だからといって100%遺伝するというわけでは決してなく、複雑で複数の要因が絡んでいるものだということです。

また、吃音は神経発達障害として一般にいわれる発達障害と同じカテゴリになっています。
神経発達症とは?発達障害との違いは?概要、分類と症状、原因、周囲の接し方について徹底解説! りたりこ発達ナビより紹介
https://h-navi.jp/column/article/35026377

それは、これらの障害は別々のものではなく、神経の発達阻害という共通の原因を持つ連続的な障害なのだという考え方に基づいています。「神経発達症」という言葉は、そうした連続的な障害の全体を指すための言葉です。近年、この考え方が広まりつつあります。



吃音者も保護者も勘違いしている人が多いが環境というのは親の年齢、出産時の合併症、妊娠時の食事、何らかの事象の影響ということであって。生まれてから地球上で育つ時期のことをメインにして環境とは言わないのである。


ここまで読むと、ある意味、吃音の遺伝子を持っていたかもしれない父方、または、母方、両方かもしれないとも言えるし。周産期の母親の食生活や妊娠時の年齢の話、出産時の合併症や早期出産などにも関係していまい。

吃音の原因や責任は親にある!!というようにも読める。
遺伝子や環境の土俵で判断すれば父や母にもなんらかの原因があるかもとも読めるのである。

しかしこれは本当に馬鹿らしいことで、人間、どんな年齢になろうと好きな人ができて、結婚して子どもがほしいと思う人もいるし。子どもまではいらないかなと思う人もいるし。里子や養子を考える人もいる。セクシャルマイノリティであれば子どもがいなくても幸せという人もいるし、何らかの方法で遺伝的つながりのある子どもを望むかもしれないし、里子や養子がほしいという人もいるだろう。子どもがほしいと思っても不妊治療をする人もいる、それが成功する人もいれば、次の段階に進む人、子どもがいないことを受容して、こういう人生も自分自身かなと受け入れる場合もあるかもしれない。


2017年5月21日夜に放送されたNHKスペシャルにて発達障害児者の感覚過敏について報道があった。これは2017年NHKがNHKのありとあらゆる番組が協力して発達障害全般について報道するという第一回の放送と言われている。NHKスペシャル、ETV特集、ハートネットTV、バリバラ、あさイチ、きょうの健康などで発達障害について今後、怒涛の放送がされるだろう。吃音について放送があるだろうと思う。発達障害はかわいそうだからという理由で吃音だけ身体障害です。とか発達障害ではありません。とか吃音だけの話をして吃音と自閉症スペクトラムの併存などには目を瞑るかもしれない。

5月21日に放送された発達障害の感覚過敏について体験する機械、システムが公開されていた。これは東京大学先端研や京大、阪大などが協力している1つのプロジェクトの中にあった研究の1つである。高齢者体験や身体障害者体験は健常者が体験することのアイテムの準備などは比較的容易だが、発達障害についてはどうやって健常者である定型発達の人間に体験させて少しでも理解してもらうかは課題だった。これを解決した形になる。

しかし、この「構成論的発達科学-胎児からの発達原理の解明に基づく発達障害のシステム的理解-」文部科学省が補助金を出している研究では、「周産期からハイリスク児はどのような成長をするのか?」という研究メニューもあるのである。ハイリスク児とは高齢や、不妊治療、人工的な妊娠、複数妊娠、予期せぬ早期出産(保育器で成長するパターン、現在の医学の進歩により低体重でも生存成長可能になった)などの影響が発達障害につながるのかどうかを研究しているようだった。

http://devsci.isi.imi.i.u-tokyo.ac.jp/about

この研究はダウン症を発見するための出生前診断のように発達障害児を診断するようなシステムを医療現場では提供しないが、周産期の段階でそのことがわかれば、どうやれば生きやすい世の中になるのかというところに重きをおいている。支援制度や教育制度、社会保障制度全般である。発達障害児が生まれることが事前にわかるような、人工妊娠中絶手術に踏み切るための出生前診断にはしないということは筆者も公開講座のときに確認している。

もしかすると、一般に言われる発達障害である自閉症スペクトラムだけではなく、吃音も周産期から吃音になるぞ!ということがわかる未来もあるかもしれない。がしかし、それは社会が受け入れていくことが人間の文明社会として望まれることである。共存・共生社会になっていくことが大切なのである。



結論として
吃音がある子どもが生まれた場合、父や母に責任があるか?といえばあるといえばあるし、無いといえば無いわけである。仮に子どもの母や父が「あなたのせいで子どもが吃っているのよ。こんな障害者を生みやがって!!」と祖父母や親戚縁者に文句を言われたら、「もしかすると、祖父母や親戚縁者にも吃音や自閉症スペクトラムやADHDやLDの人がいるかもしれませんよ。盆暮れ正月に大本家にみんなが集まったときに、座敷牢に閉じ込めていた人はいませんでしたか?変なおじさん、変なおばさん扱いをしていた人はいませんでしたか?」と逆に質問を投げかけてやれば良いのである。

しかしもっとも重要なことは、どのような障害や病気を抱えていても世の中で生きられることが人間社会の文明社会の良いところである。吃音があろうと、自閉症スペクトラムがあろうと、使える選択肢やメニューを使い倒して生きていけばよいことだし、父や母や祖父母が「合理的配慮や社会保障制度を利用することは恥だ!!」なんて思わなくてよい世の中になることが大切であると考える。

幸いなことに、現在日本では発達障害児者を研究することや、それに基づいた適切な支援を行うこと。文部科学省の言葉を借りれば「成人するまでに可能な限り最大限の発達をうながす」とも言うわけであり、機会を平等にし、できるだけ成長の機会をバックアップし、成人しても困ったことがあれば今度は厚生労働省管轄で社会保障制度を利用したい人がいれば利用すればいいわけである。

障害者は嫌だ!
障害を持つ子どもなんて幸せじゃない。
障害者はかわいそうな存在だ!
吃音をかわいそうな障害者と同じにするな!
と思い込んでいる、吃音のある子どものお父さんお母さん、祖父母は好きにしても良い。だが、日本社会、2017年現在のこの日本社会には発達障害者支援法、障害者基本法、障害者権利条約などがある。権利を行使してよいわけなのである。また、支援や社会保障制度が上手く機能していない、不備があるなら、親の会や当事者会が単独または他の発達障害者や社会的障壁ある人達と協力し政治や行政に意見を述べることも大切になるだろう。

吃音の子どもを持ってしまったと思っているお父さんお母さんへ、家族へ
これは日本社会の価値観なんだろうと思います。

例えば2018年現在でも、30代の夫婦が胎児は障害を持っていないことを確認するため出生前診断を行い、生まれたが、発達障害があることがわかった。もうどうしていいかわからない。最悪だ。もう終わりだという人が価値観を変化させていった事例もあります。出生前診断をしないといけない、障害を持った人は幸せにならないという、日本社会独特の空気なんでしょう。これを変えていこうとなったのです。


日本社会は戦前、戦後から、精神障害を持った人、今現在でいう発達障害を持った人を隔離する政策をとっていました。断種してしまうこともありました。座敷牢、癲狂院、精神科病院、祖父母や親戚縁者の価値観など色々なニュースをお父さんお母さんは見聞きしていたのかもしれません。吃音の子どもが生まれるまでは、障害を持った人、病気の人、困っている人のことなんて考えることが少ない人生だったかもしれません。そして、障害を持った人は日本社会においてはこのような仕打ちが待っている、このように扱われる、このように処遇されることお父さん、お母さんが子どものころから見聞きしていたかもしれません。そして障害や病気を持った人に何らかの価値観をお父さんお母さんが持ってしまう。そこに吃音のある子どもが生まれた場合に『うちの子どもはどうなるだろうか。就職できるだろうか、結婚できるだろうか、父と母のような生活レベル、収入レベルを維持できるだろうか。いやちょっとまてよ。父、母が働く職場では障害や病気を持った人に対する価値観が差別的だ。父、母が働く職場に仮に吃音者が就職活動でやってきても採用しないぞ。どうしよう。どうしよう。どうしよう』と心の中で繰り返し思うかもしれません。となると、次にどうしたらいいのか。子どもの吃音を治させるのか?

吃音を持ったままでも、障害や病気を持ったままでも生きていける、働ける社会にならないといけないのではないか? と考えることが大切だと思います。もしもお父さん、お母さんが吃音のある子どもが誕生するまで、障害や病気、マイノリティのことを考えていないとしても、一旦立ち止まって、『お父さんお母さん自身がこのような価値観を持つようになってしまった』人生や周囲の人間関係そのものを振り返り考える時期かもしれません。その後、そうだ社会を変えていこうとなれば幸いです。

例えば発達障害の研究をしている東京大学先端研の医師でもある熊谷晋一郎氏、綾屋紗月氏などは、障害は個人の中にあるものから、社会にその困りごとを返していこうという説明をします。もしも吃音を持った子どもが生まれたお父さん、お母さんが社会でできること、職場でできることがあれば、吃音のことを啓発すること、吃音のある人を積極的に採用していくようにしようということもできるわけです。現在状況により個人の立場で難しいならば(例えば踊る大捜査線の名シーンで「出世して変える。偉くなって変える」こと)、吃音児者団体、発達障害児者団体に参加することもよいでしょう。誰かがやるだろう、誰かがやってくれるということではなくできる範囲でいいのでアクションをしていくことが大切になります。

2017年5月20日土曜日

英国には発達障害などによる感覚過敏を持つ人向けにショッピングモールがクワイエットアワーという時間帯を設けている

2017年5月20日、朝7時のNHKニュースのなかで、発達障害についてミニコーナーがありました。明日放送のNHKスペシャル、発達障害と感覚過敏についての番宣も兼ねていると思います。

2015年ころから大阪大学大学院工学研究科の長井志江特任准教授と東京大学先端科学技術研究センターの熊谷晋一郎准教授の研究グループが共同で行っているASD体験シミュレーター。この進捗状況とどれくらい進化したかがわかりました。

高齢者体験、障害者体験のように手足や身体の一部が動かないこと、視聴覚が不自由な場合はどうなるかといった体験のように。発達障害者はこのように世界が見えている可能性がありますというシミュレーターです。

これは明日の放送で詳細があると思います。



さて、筆者が気になったのはイギリスのショッピングモールに存在する「クワイエットアワー」という静寂をお客様に提供する時間があるということです。例えば1時間この時間があるとします。その間。店舗の照明、BGM、動いているモノ、などを全て電源を落として・または弱くする。など対応をします。発達障害などの感覚過敏に対応するのです。

これは吃音だと「コミュニケーション障害アワー」という形かな。で、吃音も場面緘黙もその他の言語障害やコミュニケーション障害の人が、気軽に店舗で、笑われたり、バカにされたり、怪訝そうな顔されないで買物できる!なんてものがあればいいなと思いました。

2017年5月17日水曜日

2017年5月16日 NHKが発達障害プロジェクトのページを公開

2017年5月16日、NHKが発達障害プロジェクトというページを公開しました。
2017年はNHKがNHK、ETV(教育テレビ)が連携して、発達障害全般を扱う取材をどんどん行っているとききます。吃音もNHKからの指示で取材されているそうです。

発達障害プロジェクト
http://www1.nhk.or.jp/asaichi/hattatsu/ 

さて、このページ、ドキッとしますね。
あなたは「定型発達症候群では?」という問いかけです。
確かに発達障害者からすれば、健常者といわれる定型発達の人達のほうが病気や障害だろと思う人もいるわけです。空気を読むものではなく呼吸するものですから!という感じでしょうか。

取扱説明書を投稿するページもあります。
発達障害ごとの取扱説明書が蓄積されていくでしょう。
筆者も吃音の取扱説明書を投稿していきます。

2017年4月15日土曜日

2017.4.8 世界自閉症啓発デーシンポジウムの様子

こちらは4月8日に灘尾ホールで行われたシンポジウムです。
この会場でも吃音やトゥレット症候群が発達障害に含まれていますというアナウンスがしっかりとありました。

本当に感謝です。吃音者に寄り添い、いまでもなお手を差し伸べてくださるみなさまに心より感謝いたします。
吃音も発達障害者支援法に2005年から含まれている。これはとても大きい。2017年からこれからも啓発していかないと。不登校や引きこもり、自殺を決断する人が、使える社会保障制度があるように。ライフステージごとに、いつでもSOSがだせるように。社会保障制度や合理的配慮を利用することが恥だとか、弱さとか、逃げだとか思わないように。吃音で命を絶つことはできる限り避けたいから。
吃音の障害者認定反対派は憤激するでしょうが、日本には憲法もありますし。困っているときに使える制度があるのはとても素晴らしいことだと思います。

シンポジウムでは地域つくりリーダーの思いとして。稲村和美氏(尼崎市長)、北村正平氏(藤枝市長)、比嘉ゑみ子氏(沖縄県中小企業家同友会)のシンポジスト発表がありました。自治体ごとの発達に課題のある子どもへの対応や親への対応。早期発見早期療育の仕組み。子どもも親も両方支えることの大切さ。子ども発達支援センター。切れ目のないいつでも利用できる仕組みなどが説明されました。
また沖縄県の中小企業家同友会が障害者雇用事例を紹介しました。

効果的な伝え方の工夫(マスメディア)
というシンポジウムもあり。
神戸金史氏(RKB毎日放送東京報道部長)、東ちづる氏(女優・一般社団法人get in touch代表)、熊田佳代子氏(NHK文化・福祉番組部チーフプロデューサー)の3名から、相模原の障害者無差別殺人事件、どうやってマスメディアにアピールするか、ナチスドイツのT4作戦の番組、これらを交えて、マスメディアの報道の力やそれが世の中に与える影響などについて話し合われました。

マスメディアの力は良い面もあれば悪い面もある。報道する自由や報道しない自由。報道する側が面白いとかメリットやドラマがないと報道しない場合があると東ちづる氏が話しました。
NHKの熊田氏からは、相模原の事件の被告はタイミングよくETV特集を見ていたのではないか?という心配もあったと明かしました。(結果的にそれはなかったそうです)ヒトラーが降りてきた?という発言に放送が影響したのではないかという心配でした。



また、神戸金史氏がフェイスブックに投稿した文章も紹介されました。
コチラです。




#吃音 #発達障害 #WB2017 #MAZEKOZE



吃音やトゥレット症候群が発達障害として説明されています。
この説明板は東京タワーの2階にも掲示されていたそうです。







発達障害の支援を考える議員連盟 高木美智代事務局長