2017年10月18日水曜日

発達障害医療について大きな動きが 中央社会保険医療協議会 総会(第364回)議事次第が公開されました

2017年10月18日 厚生労働省講堂で中央社会保険医療協議会 総会が開かれました。
議事次第が直後に厚生労働省ホームページで公開されました。
発達障害児者向けの医療について大きな変化があるかもしれません。

PDF資料厚生労働省のホームページより
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000180088.html



P107によると、発達障害の診断を受ける人が増加しているそうです。
発達障害に関係する情報、医療従事者の書籍、当事者書籍が増えています。NHKも2017年に発達障害プロジェクトという1年を通して発達障害を扱う番組を放送しています。
一方、発達障害や精神障害のある就職希望者をあぶり出す採用時に使える試験もビジネスとして成立している日本です。
発達障害が排除に利用されていると東京大学の熊谷晋一郎氏も参議院の委員会で述べています。http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/opinion/15/200475/021700092/

発達障害を診ることができる医師も増えてきたかもしれませんが。それ以外のことも関係していそうです。


P108は初診の待ち時間、待ち日数です。総務省行政評価局が調査した内容です。
三ヶ月待ちは当たり前という状況になっているようです。
発達障害を診てもらうと思っても病院に行くのにとても時間がかかるという状況です。


P109からP111まではそのような待ち時間、日数、病院の不足をどう解消していくかが
施策が書いてあります。

発達障害のある人の早期発見、早期療育につなげるため、かかりつけ医に発達障害について研修すると書いてあります。地域のかかりつけ医がなんらかの心配があれば、すぐに専門病院につなげるというイメージです。

P111は新規予算で行う事業です。
都道府県・指定都市が指定する「地域の拠点となる医療機関(高度な専門性)」
「その次に拠点となる医療機関の次に専門性を有する病院」
「チキの専門病院、診療所(かかりつけ医を含む)」
の3つがお互いに協力する体制で臨むようです。

全ての発達障害を診療できるような体制になると良いなと思います。
吃音の場合、高い交通費や宿泊費、学校や仕事を休んでまで遠くの病院に行かないといけない。こんなのはオカシイですからね。発達障害者支援法19条の病院の充実をしっかり実現していかないとなりません。

特筆すべきは都道府県・指定都市が指定する高度な専門性を持った拠点病院に「発達障害支援コーディネーター」が配置されることです。
1.医療機関の研修実施のコーディネート
2.医療機関同士の研修会実施
3.当事者・家族に対して適切な医療機関の紹介

発達障害児者とその家族が、正しい情報につながることも期待できるでしょう。
吃音業界の派閥抗争のように、それらに振り回される当事者家族も減るかもしれません。

また、吃音だけだと思っていたら、ASDもある、ADHDもある、LDもあるということも早期発見しやすくなるかもしれません。耳鼻咽喉科では見落としてしまうかもしれないことです。現在、吃音は耳鼻咽喉科が診療するというイメージですが、今後は耳鼻咽喉科も精神科医も協力する体制になるでしょう。耳鼻咽喉科では吃音があるかないか?発達障害による吃音かどうかの診療に特化し、障害特性については別の病院ということもありえるかもしれません。

しかし2017年現在で吃音業界は厚生労働省や専門家医師とのパイプがとても弱く、困り事が伝わっていないのが実情ですので、吃音以外の発達障害のほうが支援メニュー増加スピードが早いのではないかと心配です。現段階でも吃音は診れない診たくないという精神科医もいます。精神科医も吃音という簡単に演技することができるものは怖いというのがあるようです。


P117からは大切なことが書いてありますね。
ASDは原因不明。治療はできませんが。個々の発達ペースに沿った療育や教育の対応が必要とされています。ライフステージを通じたサポートが必要ということです。吃音の他にも発達障害がある場合は早期発見し個別ごとにあったサポートが必要ということにもなります。

成人になるまで発達障害があることに気づかず、就労や結婚により特性により不利益がある場合も存在するようです。




治療:現代の医学では自閉症の根本的な原因を治療する事はまだ不可能ですが、彼らは独特の仕方で物事を学んでいくので、個々の発達ペースに沿った療育・教育的な対応が必要となります。かんしゃくや多動・こだわりなど、個別の症状は薬によって軽減する場合があります。信頼できる専門家のアドバイスをもとに状態を正しく理解し、個々のニーズに合った適切な支援につなげていく必要があります。乳幼児期から始まる家庭療育・学校教育そして就労支援へと、ライフステージを通じたサポートが、生活を安定したものにすると考
えられています。

自閉症スペクトラム(ASD)がある人の成人後の社会参加の予後に関連する要因としては、早期介入、家族間の育児協力、支援の継続などが重要とされている。
(出典:H19~21年厚生労働科学研究「ライフステージに応じた広汎性発達障害者に体する支援の在り方に関する研究」)
近年は、コミュニケーションや社会性の障害を中核的な特徴とするASDの特性が元々あるが、成人になるまで周囲に気づかれることなく過ごし、進学や就学、結婚などの大きな変化を迎えて初めて自分自身の特徴が 「問題」となり、医療機関を受診することが増えている。(出典:H26障害者総合福祉推進事業「発達障害専門プログラムパッケージ実施報告書」)






















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